2023年4月号

April

2023年4月号

April
住宅ローンの繰上げ返済をすべき?教育費が心配

住宅ローンの金利上昇で、住宅ローンの繰上げ返済に回した方がいいのか、子どもの教育資金として預金で残した方がいいのか悩んでいます。

日銀が昨年末に金融政策を修正したことをきっかけに、将来の住宅ローン金利上昇を意識して「繰上げ返済」を検討する人が増えています。住宅ローンの利用者は、今後の金利動向に注目しておくべきでしょう。

子育て世代は注意が必要

子どもが小学校を卒業すると、教育費の他にクラブ活動費、スマホ代、小遣い、食費も増えます。「金利が上がる前に・・・」と繰上げ返済も良いですが、教育費のピーク時に手元資金が不足しては困ります。また、子どもの進路によっては予想外の教育費がかかることも。繰上げ返済はある程度手持ち資金が確保できてからにしておくのが賢明です。ご相談者の住宅ローン控除は昨年終了したので、繰上げ返済のタイミングではあります。例えば預金から200万円を期間短縮型で実行した場合、返済期間は2年6ヶ月ほど短くなり、利息の軽減効果は約46万円。検討の余地ありです。ただ、預金が250万円に。長男の中学進学で今まで以上に貯めるのが難しくなります。車の修理代や入院費、災害など急な出費の備えなども考慮すると、現在の預金450万円は確保しておく方をお勧めします。ただし、このまま預金しておくのは効率が悪いので、一部をNISAなどで運用しましょう。来る繰上げ返済のタイミングに向けて、支出の見直しにも励みましょう。