2021年6月号

June

2021年6月号

June
夫が会社を辞めて独立。保険を見直したい

会社員の夫はコロナ禍で出勤時間が減少し、その余暇で自営業になる準備中。どのような保険で備えれば良い?

会社員が個人事業主になると、健康保険は国民健康保険、年金は国民年金となり、会社の社会保険からも離脱することになります。保険を考える上で、「失う保障」「備えるべき保障」についてしっかり理解しておく必要があります。

死亡保障より収入の保障

現時点で夫に万が一のことがあった場合、遺族基礎年金に遺族厚生年金が加算された約11.7万円/月が支給されます。個人事業主になると遺族基礎年金のみの約8.3万円/月。一般的には死亡保障の追加が必要ですが、ご相談者の場合、妻に一定の収入があり、万が一の場合は住宅ローンの団体信用生命保険で住宅ローンの残債は一括返済されます。したがって高額な死亡保障は優先順位が低くなり、夫が病気やケガで長期療養が必要になった場合、妻が看護を行った場合の経済的な損失の方が高くなるでしょう。そのため、夫には民間の「就業不能保険・所得補償保険」へ加入することをお勧めします。

老後の不安に備える

個人事業主は老齢年金の額が少なく、退職金もありません。そのため老後の備えは会社員以上にしっかり取り組み、早い時期から少しずつ始めていくことが重要です。国民年金基金やイデコ、個人年金保険への加入を検討されると良いでしょう。通信費・交際費の見直しなど家計から新たに積立原資を捻出してみてください。

子育て家庭にとって、幼保無償化3〜5歳の3年間と小学生の間が貯め時。ムダを抑えて貯蓄を。