2020年8月号

August

2020年8月号

August
不妊治療で貯蓄ができない

不妊治療の負担が大きく、貯蓄できません。また、時短勤務に変わり給料減に。支出を抑える方法は?

支出項目に優先順位を

ご相談者の場合、医療費や交通費、健康食品など、不妊治療の一環として仕方のない支出もありますが、食費や自動車関連費など、もう少し抑えるべき支出項目があります。まずは、自動車ローン。住宅ローンなどに比べても利息は割高ですので、現在の預金から完済し、毎月22,615円抑えましょう。食材をこだわると食費が高くなる傾向がありますが、健康食品と合わせて8万円はかかり過ぎです。体に気を遣いながら、作り置き、食材の使い切りなど工夫して、夫の手取り15%(41,000円)+健康食品で6万円を目標にしましょう。

補助金や助成金を利用

不妊治療の経済的負担軽減のため、国や府市の一部助成金や補助金制度、医療費控除が使えます。所得制度や利用条件があるのでしっかり調べて利用しましょう。また、現在、政府で不妊治療に公的医療保険を適用することが話し合われています。早期実現に期待しましょう。

不妊治療は治療が長期化してしまったときに「治療の終わりをどう判断するか」が難しいといわれています。身体的・精神的・経済的な負担を伴いますので、早めに夫婦で相談しておきましょう。

不妊の検査や治療をしたことがある、あるいは現在している夫婦は全体の18.2%、子どものいない夫婦では28.2%(国立社会保障・人口問題研究所「2015年社会保障・人口問題基本調査」)。日本で不妊に悩む夫婦は5.5組に1組と言われ、不妊は決して特別な問題ではありません。