2018年1月

January

2018年1月号

January

つみたてNISAについて教えてほしい

退職までの20年間、目標は1,000万円とし、老後に向けて貯蓄を始めました。つみたてNISAが気になります。

つみたてNISA(ニーサ)とは、2018年1月から始まる新しい「少額投資非課税制度」のことです。最大の特徴は、対象の投資信託を積立てするスタイルのみであることです。期間は最長20年間。毎年40万円を上限に積立てすることができます。また、本来、投資信託などを売った時、利益に対して約20%の税金がかかりますが、積立てNISAは税金がかからないことがメリットです。

「投資」は目標値に近くための一つの方法

金融庁の分析では、1995年から20年間、国内、先進国、新興国それぞれの株と債権に6等分して資産運用すると、年平均4%のリターンが得られる、という結果が出ています。(平成29年7月金融庁「つみたてNISAについて」より)

ご相談者のように老後の資金を毎月コツコツ積立預金している人も多くいます。ただし、現在の超低金利下で元本を殖やすことはなかなかできません。ご相談者が引き続き月3万円ずつ、20年間年率0.01%で積立てた場合、20年後(65歳)にたまっているお金は720万7,174円。つまり、元本である720万円(月3万円×12ヶ月×20年)に7,174円の利息がついただけです。しかも、利息から約20%の税金が差し引かれます。

つみたてNISAで同じく3万円ずつ、20年間、仮に年利4%で運用できたらどうなるでしょうか。20年後には1,091万円5,252円になり、371万5,252円も殖えた計算になります。さらにつみたてNISAは、税金がかかりません。月々3万円の積立で目標の1,000万円貯める場合、利回りが0.01%では280万円不足しますが、年利4%なら約90万円多く貯めることができるのです。

超低金利時代である現在は「ただ貯める」だけではお金は殖やせません。これからは「賢く投資する」選択が必要です。