2017年10月

October

2017年10月号

October

老人ホームの費用は、いくらかかるの?

老後は夫婦で老人ホームに入居したい。どれくらい貯蓄したらいいのでしょうか?(退職金1,000万円予定)

仮に65歳で定年退職し、その後は年金生活、75歳で老人ホーム入居、85歳まで生きるとすると、老後資金は夫婦でいくら必要でしょうか。総務省の「家計調査(二人以上の世帯)」平成29年2月分によると、無職世代(セカンドライフ世帯が多く含)の1カ月の平均支出は247,862円。一方、厚生労働省の平成29年度発表によると、夫婦二人(モデル世帯)の年金額は1カ月221,227円。その差は月26,635円。75歳までの10年間で約320万円を貯蓄から取り崩すことになります。

老人ホームの費用

75歳からは、介護施設の種類や要介護度、健康状態により費用が異なりますが、京都府の老人ホームに入居した場合、一人の費用相場は入居時920万円、月額19.8万円(居住費・管理費・食費など)。75歳から10年間利用で費用は、3,296万円になります。その他、介護関連費や通信費など年間20万円を考慮した場合、夫婦で約7,000万円に費用が必要になります。夫婦二人の年金10年間分との差額は約4,360万円。前述の約320万円を足すと65歳までに合計4,860万円の貯蓄が必要になります。

今後の資金計画

現在の預金800万円と退職金1,000万円、老人ホーム入居による不動産売却と個人年金などで1,000万円を見込むと2,800万円の貯蓄になります。結果、今から65歳までの10年間で2,000万円(年間200万円)を目安に貯蓄をしましょう。もし病気や介護など計画通りにいかない事情が発生した時は、その都度調整することも大切です。

老後を安心して過ごすには資金計画はとても重要。家計の見直し、貯蓄目標などをご夫婦でじっくり検討してみてください。